2026.1.4 みすず野
2026/01/04
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今年の干支は丙午。『広辞苑』に「この年には火災が多い」と載る。火の扱いに気をつけたい。他にも怖いことに「この年生まれの女は夫を殺すという迷信がある」とも。『ブリタニカ国際大百科事典』によると迷信は社会に強く浸透。丙午年生まれが嫌われ、60年前の昭和41(1966)年に出生率の低下が見られたという◆明治21(1888)年1月4日、松本の南深志町が大火に見舞われた。「極楽寺大火」と呼ばれる。南深志5丁目から出火。警察署、郵便局、中学校、師範学校が被災し、計1537戸を焼失、死者3人を出す松本町最大規模の火災となった◆その2年前の19年には2月9日に大火が発生した。鍛冶町から出火。南風にあおられて東西5丁(1丁は約109メートル)、南北15丁が焦土と化し、999戸を焼失した。原因は放火とされる。明治45年には4月22日、21年に次ぐ大火があった。北深志下横田町から出火。1341戸を焼失、死者5人を出した◆今ある城下の町並みは、明治の3度の大火を経て形成されている。復旧に汗した郷土の先人たちに思いをはせてみる。度重なる被災にも屈しない精神を受け継ぎたい。



