2025.12.21 みすず野
2025/12/21
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少年野球チームを卒団する子供たちの表情は、みんなどこか誇らしげだった。松本市の数チームの式に伺った。主将を務めた子供にシーズンを振り返ってもらうと、上位進出した大会の話が出る。語る時の笑顔がいい。松本市だけでなく中信地方の少年野球チームの卒団式がちょくちょく弊紙の紙面を飾っている◆「さなぎが終末だと感じる瞬間を、蝶は始まりと感じる」。弊紙のリレーコラムで以前この言葉が紹介されていた。卒団や卒業と聞くと思い出す。解釈はいろいろあるだろう。一つのことの終わりは、もっと素晴らしいことの始まりである、とも取れる。区切りを契機に、一層羽ばたくイメージも◆昆虫好きなら長距離を飛ぶ蝶と聞けば、アサギマダラを思い浮かべる人も多いだろう。ネットをのぞくと、2000キロ以上飛ぶ個体もいると知る。羽は広げても10センチほど。小さな体に似つかわしくないパワーに驚かされる◆チームに別れを告げて、新たな道に進む卒団生たち。さなぎから蝶へと変わり、アサギマダラに負けないくらい羽ばたいてほしい。新たな環境になじむのに周囲の配慮も大切だろう。適切な支援が肝要になる。



