2025.12.17 みすず野
2025/12/17
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通勤途中の民家の庭先で、高さ2メートルほどの木が赤い実を付けている。樹高からナンテンのようだ。『日本の樹木ポケット図鑑』(増村征夫著、新潮文庫)には「ナンテンが『難を転ず』に通じ」ることなどから、縁起木としてよく庭に植えられるとある◆図鑑には、同じ赤い実を付けるこの時期の植物として、センリョウとマンリョウがあると載る。ナンテンより丈がなく、ともに正月の縁起物にされるとあり正月の床の間を飾る縁起物の植物だ。葉の上に実を付けるのがセンリョウ、下に実が垂れるのがマンリョウだそうだ◆一方、赤い花の代表はポインセチア。クリスマスの花として人気がある。生花店の店頭に大きな鉢植えが置かれていて、思わず立ち止まって見入った。燃え上がるような色で、花のように見える部分は苞葉という葉だという。中心にある小さなつぶつぶが花だと知った◆師走を彩るのは赤い花木のようだ。正月用として、赤い実を付けた盆栽のような鉢植えを毎年見かける。何度も買おうかと考えたが、まだ手にしたことがない。道の駅などでも扱っている。あれはナンテンだったような。今年も残り半月を切った。



