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2025年

2025.11.5 みすず野

2025/11/05
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 3連休はよく歩いた。休みといっても、やらなければいけないことが決まっていて、あちこち行くことはわかっていたが、思っていた以上に足を動かした◆初日は年1回の「ボッチャ」の大会。コートづくりなどに追われた。8チームが3試合ずつ対戦。お年寄りの女性チームが毎年強いのに今年は優勝してしまった。主催者が勝つと気まずい◆2日目は長い間の懸案事項を片づけるために、あちこち出向いた。前日の疲れが足に残ったが、歩いているうちに軽くなるのがわかる。3日目は地区の共同作業。鹿やイノシシよけの電気柵を修理して新たな器具を取り付けた。長い坂を歩くのが苦にならない。足が喜んでいるようだった◆「この頃になって自分が住んでいる場所というものが自分の生活でどれだけ大きな部分を占めているかということに漸く気がつくようになった」と、英文学者だった吉田健一は「我が町」という随筆に書いた(『日本の名随筆・町』作品社)。居着いた場所が故郷で、それを通して「季節感というもの」や「自然そのものに繋がることになり、それで初めて冬の夜寒は冬の夜寒なのである」。そう、ここが故郷。

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