2025.9.23 みすず野
2025/09/23
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駐車場の片隅や道ばた、河原などでエノコログサを見かける。犬の子草という意味で、特徴的な穂が子犬の尻尾に似ていることからこの名がついた。ネコジャラシと呼んだ方が通りがいいかもしれない。穂を振って猫を遊ばせるとじゃれるということから、この名が付けられた◆ケムシグサという名もあるそうで、穂の見かけそのままの呼び方だ。原産地は日本のような温帯や世界の熱帯地域。「代表的な雑穀であるアワの原種といわれますが、現在では、雑草なので栽培されることはほぼありません」(『雑草散策』田中修著、中公新書)◆それでも「手間はかかりますが、エノコログサの果実も食べることができるようです」(『あした出会える雑草の花100』髙橋修著、山と渓谷社)という。ただ「種子が熟していても、外から見るだけではわからないほどの地味な植物」と説明している◆穂は触ると毛がたくさん生えた感触が気持ちよく、子どものころ、エノコログサで遊んだという人は多いだろう。ネコジャラシの名については、何度も試してきたが、その度に猫がじゃれるというわけではない。子猫だと確率は高くなるようだ。