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2025年

交差点を簡易手法で改良も まつもと道路交通考・第5部④ 19号問題 知恵を絞ろう

2025/08/29
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 松本市の国道19号平田交差点(平田東)で北に向かって右方向に進む県道平田新橋線。もともとは旧国道19号で出川町、博労町(本庄1)、本町通り(中央2)といった中心街を経て、19号新橋交差点に至った。当時も混雑がみられたため、平田―南松本―鎌田―渚―白板―宮渕といった現ルートがバイパスとして計画され、昭和38(1963)年に完成した。19号では先駆的な取り組みで、新・旧国道が分岐する形で今のY字路交差点が誕生した。
 大規模な幹線道路が開いた前後、芳川地区の19号沿いは東西で宅地造成が進められ、昭和39年から40年代前半にかけて美芳町、長丘町、北原町、木工町といった新しい町が誕生した。その後も国立病院や企業の進出、公共施設も整備された。地域の発展と比例し、国道19号の交通量は年々増加していった。
 「国道と県道が合流して1本になるのだから混雑するのは当たり前だ」。地区内の町会長は語気を強める。
 国土交通省長野国道事務所は本年度、平田交差点の国道の停止線を従来より数メートル前に出す小規模な改良を施した。国道の停止線の位置を、北から南への上り車線側で4メートル、下り車線側の右折レーンで約5メートル「前出し」することで、停止線間距離(向かい合う停止線と停止線の間の距離)を短くし交差点をコンパクト化した。渋滞により停止線間に止まってしまい、逆方向からの進入をさまたげる車両を減らすと同時に、右折レーンに収まらない車を減らす目的だ。国の「ピンポイント渋滞対策」事業で、少ない費用でスピーディーに対策を実施し、効果を生み出す狙いだ。
 長野国道事務所の小松輝男副所長は「用地買収を伴わない簡易な改良となる。効果をしっかり検証したい」とし、「ほかにもできる箇所があればピンポイントでの対策を引き続きやっていきたい」と話している。
 国道19号の拡幅事業には長い時間と大きな予算が必要となる。こうした小さな改良の積み重ねも重要になってきそうだ。

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