2025.8.20 みすず野
2025/08/20
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この夏、庭の片隅に植えた野菜を取りに出て、何度も蚊に刺された。半袖がいけない。わかっているのだが、ほんの数分のことだと横着をすると、あっという間にチクリとやられる。さすがに懲りて長袖を着用。靴下の上からも刺すので長靴を履いている◆きょうは「蚊の日」だそうだ。明治30(1897)年のこの日、イギリスの細菌学者、ロナルド・ロスがハマダラカの体内からマラリアの原虫を発見したことにちなむという◆作家の吉村昭さんは「蚊ほどきらいな昆虫はない」といい「蚊はいまわしい昆虫で、夜、就寝して蚊の羽音がするととび起きる。その音に総毛立ち、急いで蚊取り線香に火をつける」(『事物はじまりの物語』ちくまプリマ―新書)。これが絶妙な効果を発揮して「蚊取り線香は、まことにありがたい存在だ」と書く。明治23年に棒状蚊取り線香が発売され、12年後、渦巻きの形が誕生した◆腕などに噴射して虫刺されを予防する防虫スプレーや拭いて使うウエットティッシュのような商品もある。それでも刺されるということはありそうで、屋外作業は帽子、長袖、長ズボン、手袋を着用。暑いけれど我慢、我慢。