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2025年

2025.6.23 みすず野

2025/06/23
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 土曜日付の「暮らしにプラス」で連載している牧幸男さんの「植物雑記帳」は先週、ドクダミを取り上げていた。ドクダミというとあの臭いを思い出すが「欧米には野生種がなく、植物園でしか見ることができないので貴重な植物となっている」とあり驚いた◆耕作している里山の小さな畑に沿った道路に、未舗装の部分がある。そこに毎年びっしりとドクダミが生える。あまり繁殖して通行の妨げになると困るので時期をみて刈り取っている。作業中もあの臭いに閉口する◆数年前、畑仕事の最中に近所のお年寄りから、ドクダミをもらってもいいかと声をかけられた。自分のものではないが、誰かが育てているわけでもないのでどうぞ好きなだけ、と答えた。聞けば孫が通う塩尻市内の中学校で薬草を集めているので、届けてやるのだという。それから何度か刈り取っていったようだ◆そういえばここ何年か、誰も刈り取った様子がない。お年寄りの孫は中学校を卒業したのだろう。やさしいおじいちゃんは、孫の顔を思い浮かべながら、張り切って作業をしたに違いない。かなりの量になったはずだ。今年もドクダミは白い花を付けた。

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