コラム みすず野
1月17日(水)
 時代の情勢、時勢というものがあるが、それは過ぎてしまってからわかる場合が多い。真っただ中にいるときは、その日その日に懸命なので、客観視できない のだ。平成6(1994)年から7年にかけては、バブル経済崩壊後、サリン事件が社会に衝撃を与え、暗い世相であった◆「非正規雇用」が表面化するのは、 まだ先とはいえ、このころからじわり広がり、団塊ジュニア世代が「就職氷河期」に直面していた。いま40代後半になった彼らの未婚化が、社会を変えたと言 えよう。松本サリン事件が解決を見ないまま、年が明けた7年1月17日、阪神・淡路大震災は起きた◆戦後最大の地震災害(当時)で、大都市直下で発生した 「都市型震災」だった。ビルが押しつぶされ、高速道路が横倒しになったあの光景は忘れられない。犠牲者6434人の8割が、倒壊家屋の下敷きによるもの だった。23年の歳月がたった。家屋等の耐震化は進んだが、十分だろうか◆阪神大震災から16年後、今度は東日本大震災が起き、二つの大地震で「安全神 話」なるものが崩れ去った。教訓は生かされているか。思い出しては、問い続けたいと思うのだ。